ウィーン芸術文化の総合展「ウィーン・モダン」展。今も昔も会議は踊る、されど進まず?

ゴールデンウィークは、先日ブログに書いた「ガウディをはかる」展に続き、「ウィーン・モダン」展に行きました。

ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道https://artexhibition.jp/wienmodern2019/

「クリムトって上野でやっていなかったっけ?」と思ったのですが、上野で開催されている「クリムト展」の他に、実は六本木の国立新美術館でもクリムトの作品が観られるのです。クリムトがたくさん鑑賞できるこの機会。おすすめです。

こちらが上野の東京都美術館で開催されている
「クリムト展 ウィーンと日本1900」
https://klimt2019.jp/

ウィーン・モダン展の見どころは、クリムトだけじゃない。絵画や建築、音楽といった多ジャンルが歴史的背景から理解できる

ウィーン・モダン展は、ウィーン芸術の歴史的背景に焦点を絞り、ウィーンの絵画や建築、音楽、ファッション、工芸品、インテリア、グラフィックデザインなど幅広いジャンルの作品たちが展示されています。

私は城田優さんが案内する音声ガイドを借りました。音声ガイドは作品に対する理解が深まるのと、外界をシャットダウンし、集中して鑑賞できるので好きです。今回はショパンの曲が1曲ついていて、好きなタイミングで聴けるので、より一層ウィーン気分に浸れます。

女性起業家≪エミーリエ・フレーゲの肖像≫

ウィーン・モダン展の見どころはクリムトだけじゃない、と言いつつも、やはりクリムトは大人気。この≪エミーリエ・フレーゲの肖像≫ は撮影可でした。

エミーリエはこの当時珍しかった女性起業家だったらしく、洋服を仕入れて販売したり、女性をコルセットから解放した「改良服」をデザインするアパレル企業の経営者だったそう。すっとした姿勢と、凛とした視線、深い青から芯の強さを感じました。

クリムトの作品だと《パラス・アテナ》も印象的(こちらは撮影不可)。この胸当ての輝きがリアルだった…。この黄金のきらめきと女性の白い肌と冷たい表情の対比がより一層恐怖を感じます。


グラフィックデザインがモダンでおしゃれ!ウィーン分離派

ウィーン分離派のグラフィックデザインはモダンで素敵でした。芸術や消費に対する考えがウィリアム・モリスが主導した「アーツ・アンド・クラフツ運動」に似ているなと思ったら、やはり刺激を受けていたようです。

「SECESSION」(ウィーン分離派)のポスターは毎回担当を替えていたそう。ロゴや文字の配置が最高におしゃれだった…!

ウィーン・モダン人物相関図がとても分かりやすいのでオススメhttps://artexhibition.jp/wp-content/themes/art-exhibition/assets/wienmodern2019/pdf/wienmodern_correlation.pdf

日用品に親近感が湧き、今も昔も「会議は踊る、されど進まず」

妙に印象に残っているのが、シューベルトの眼鏡。教科書級の偉人が肌身離さず身につけていたであろう眼鏡は、至って普通の丸眼鏡で、その普通さに拍子抜けしてしまい、逆に親近感を感じました。あとは、ウィーン会議の絵の中に描かれている革の鞄の現物。状態が良く、きれいに保存されていて、200年以上前のものですが、頑張ったら今も使えそう。日用品を間近に見ると一気に身近に感じてしまう、この不思議。

パブリック・ドメイン, Link

ウィーン会議と言えば「会議は踊る、されど進まず」という言葉。

ウィーン会議は、フランス革命とナポレオン戦争終結後のヨーロッパの秩序再建と領土分割を目的として、1814年9月1日から開催された。1792年より以前の状態に戻す正統主義を原則としたが、各国の利害が衝突して数ヶ月を経ても遅々として進捗せず、「会議は踊る、されど進まず」と評された[1][2]。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%B3%E4%BC%9A%E8%AD%B0

各国の利害が衝突して会議は進まず、晩餐会や舞踏会だけが毎夜開催されたそうです。「上層部の利害が衝突して肝心な会議で協議が進まず、ネゴシエーションという名の飲み会だけが開催される現代社会と全く同じではないか」と落胆する一方で、「今も昔も会議は思うように進まなかったんだな」と少し胸をなでおろし、ゴールデンウィーク明けも仕事を頑張ろうと前向きになれる自分がいました。

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