クリムト展 ウィーンと日本1900に行ってきました

先日の「ウィーン・モダン展」につづき、上野の東京都美術館で開催されている「クリムト展 ウィーンと日本1900」に行ってきました。この時期は東京にクリムトが集結しているので、嬉しい限りです。

https://klimt2019.jp/

今回のクリムト展は過去最大級の展覧会らしいです。残念ながらクリムトの代表作である《接吻》は、今回の展覧会では見られないのですが《ユディトⅠ》、《女の三世代》、《ヌーダ・ベリタス(裸の真実)》など円熟期の油彩画を見ることができます。クリムトといえば金色でキラキラ、豪華絢爛な装飾性の高い作品を思い浮かべますが、この展覧会では風景画なども鑑賞できるので、新たな一面を知れます。

前回ベルヴェデーレ宮で見た時の《ユディトⅠ》
今回のクリムト展では、写真撮影がNGだったのですが、ベルヴェデーレ宮ではOK

ユディトといえば、この恍惚な表情と脇に抱える生首のコントラスト。 ユディトとは旧約聖書外典の1つである『ユディト記』に登場する女性で、敵軍の司令官を泥酔させて首を切り落とし殺した人物。他の画家もこの題材を取り上げているのですが、クリムトのこの作品は妙に妖艶に感じてしまうから不思議。初めてこの作品を見た時に感じた、ユディトの表情に吸い込まそうになる感覚は忘れられません。

ベルヴェデーレ宮では割と明るい部屋での展示で、日本では暗めの部屋で背景も暗色でしたが、ベルヴェデーレ宮の方が妖艶に思えたのは何でだろう…ファーストインプレッションでしょうか。今回のクリムト展はとにかく人が多いので、その影響もあるかもしれません。終始人の行列で落ち着いて鑑賞できなかったのが心残り…土日だったので平日だったら空いているのかな?

スケールに圧倒されたのが、 全長34メートルを超える壁画《ベートーヴェン・フリーズ》の原寸大複製。

ベートーベン交響曲第9番をイメージされて制作されたこの壁画は「幸福への憧れ」「敵対する勢力」「歓喜の歌」の3つの壁から成り立っています。音声ガイドで音楽を聞きながら鑑賞するのがおすすめです。この作品は当時人々から世間を受けたらしく、その理由については
https://www.artpedia.jp/beethovenfries/
に書かれています。1986年まで公開されなかったということは、それだけ問題作だったということでしょうか…?

《女の三世代》のフォトスポットで記念撮影

《女の三世代》は女性の幼少期、若年期、老齢期を描き、一生を表した作品。幼子の安心して寝ている表情とは真逆の、老婆の悲嘆にくれたような俯いた姿勢が何かを暗示しているようです。《接吻》を見たときに感じた幸福感とは正反対の、不可避である死という存在を突きつけられたようで、ずーんと重くなる作品でした。

前川國男設計の東京都美術館
天気が良かった

豊田市美術館や愛知県美術館といった日本の美術館が所蔵している作品があることも知れたので、今度機会があったら足を運んでみたいと思います。

前回のウィーン・モダン展の記事はこちら


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