いまD2C/DNVBが発信しているメッセージとは。vol.2 Glossier/Allbirds/Cuyana

今日は前回の記事「いまD2C/DNVBが発信しているメッセージとは。Bellroyのキャンペーン「あなたのヒーローを推薦しよう」の続編です。前回から間が空いてしまいましたが…オーストラリアのD2Cブランド「Bellroy」のInstagramの投稿をきっかけに、このコロナ禍でD2C/DNVB(Digitally Native Vertical Brand)がどのようなメッセージを発信しているのかに興味を持ち調べてみました。

調べたブランド
Glossier、 Allbirds、Warby Parker、Everlane、Cuyana

↑日本でも知名度が高いD2Cブランドをピックアップ。
※調べた情報は2020/4/9時点です。以後アップデートされている可能性があるので、ご留意ください。

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【Glossier】CEOエミリー・ワイス氏からのレターでは「SNSで繋がり団結していきましょう」と発信

Glossierでは今年の3月と4月の2回、創業者兼CEOであるエミリー・ワイス氏からのレターを発行しています。D2Cブランドとして圧倒的な知名度とブランド力を誇るGlossierは、CEOからの飾らず素直な心情と考え、そして「私たちはこう思っているから、こうしませんか」という提案を発信しています。この提案は、ブランドと顧客・ファンの間に高い一体感を醸成する効果を発揮しています。

2020/3/12 1回目のレターは臨時休業のお知らせ

https://www.glossier.com/blog/retail-covid19

2020/4/3 2回目は更新版

https://www.glossier.com/blog/retail-update-covid19

1回目のレターで私が印象に残ったのは「SNSでつながり、団結していきましょう」と呼びかけているこの部分。

Join us on social: Our @glossier team wakes up every day excited to keep the conversation going on Instagram and Twitter. Whether we’re giving voice through beauty or finding other ways to stay positive through this difficult time, we’re looking forward to connecting. DM us! Talk to us and others in the comments section. I’ll meet you there.
※glossier.comより引用

恐ろしく不確実性の高い状況下で、今まで以上に繋がりや団結力が必要とされています。そんななか人々の生活に喜びをもたらす方法を見つけることはできるのか、という問いにエミリー・ワイス氏は「SNSで繋がっていきましょう」と述べています。

Instagramでも同様のメッセージを掲載しています。D2Cブランドを調べていて気づいたのが、Instagramでも積極的に文章をアップしてメッセージを発信しているブランドが多いということでした。双方向のコミュニケーションを大事にしている証ですね。

【Allbirds】Instagramでメッセージ発信と寄付キャンペーンを実施

さてGlossierの次はAllbirdsを調べました。Allbirdsは、先日ご紹介した「Bellroy」と同様にB CORPに認定されたスニーカーのブランドです。環境負荷やサステナビリティを意識したプロダクト作りと、ロゴなどを排除したミニマムなデザインでミレニアル世代に人気のブランドですね。今年の1月に日本上陸して原宿店がオープンしたことで、日本でも知っている人が多いのではないでしょうか。

デザイナーさん目線でのプロダクトやUXの解説がある、こちらの店舗レポートが分かりやすかったので、リンクを貼らせていただきます。

AllbirdsもGlossierと同様にコロナ禍におけるメッセージ等をInstagramで投稿しています。CEOからのメッセージのほか、後述する寄付キャンペーン関連の投稿もあります。以下はInstagramから一部ピックアップしました。

【Allbirds】医療機関・従事者に靴を寄付するキャンペーン「We’re Better Together」

Allbirdsは「We’re Better Together」という寄付キャンペーンを実施しています。

画像1

※allbirds.com ECサイトより

Allbirdsは3月下旬時点ですでに$500,000相当の靴を寄付しているそうで、アメリカのECサイトでは靴の寄付のほか、「buy-one-give-one」という対象商品を一足購入すると、医療団体に一足寄付することができるオプションも追加しています。この取り組みによって多くの人々に、Allbirdsが持つ社会的責任感の強さや、ブランドの哲学や理念を伝えられました。また、このようなチャリティ企画を、プロモーション観点で考察することはあまり宜しくないとは思うのですが、リアル店舗を閉店しなければならなく、(恐らく)売上的に苦境に立っているであろうブランドのキャンペーンに参加することは、顧客にとっても貴重で意義のある体験となるはずです。結果、ブランドに対する特別な感情・記憶が生み出され、帰属意識を高まるのではないでしょうか。

【Cuyana】サステナビリティを体現しているメッセージを発信

「Fewer, Better Things」を掲げた女性2人が作った女性のためのブランド「Cuyana」。大量消費の世の中に疑問を感じ、より良いものを少しだけ愛せる…、そんな商品を提供するために、サステナビリティな製品作りや素材選びを哲学としています。

サステナビリティに関して解説しているページは、とても情報量が多く、ブランドのメインメッセージだということがECサイト全体から伝わってきます。Cuyana – Fewer, BetterFewer, Better. Timeless apparel and accessories for the moderwww.cuyana.com

We treat our wardrobes as disposable. Americans buy on average 68 items of clothing a year. A UK study showed that each garment is worn just seven times before being discarded.
※cuyana.comから引用

アメリカ人は平均68点/年 の衣類を購入し、捨てられるまでに7回しか着ないのですね…驚きです。

そんなCuyanaはInstagramで「Letter from our founders」と題した投稿をしていました。8スクロール分の文章なので、割りと文章量は多めです。このコロナ禍において財政的に苦境に立たされているといったビジネスの話や、Cuyanaを取り巻くコミュニティへの感謝などが語られています。そしてサステナビリティを哲学としているCuyanaらしいなと思ったのが、最後の方に記載されていたこのメッセージ。

In light of these thoughts, we are going to start communicating differently. We will prioritize connection above all else. We are going to slow down our product launches, highlighting a small selection of pieces only with the hope of sparking joy and inspiration.
And finally, we are going to focus on an appreciation for nature, because part of our hope is built upon the lessened impact we as humans have made on the earth in the past several months.

焦点を絞り、製品のローンチスピードを低下させるといった意味の内容に加えて、最後に自然への感謝の言葉が。まさにサステナビリティを体現しているなぁと思いました。

この他にも眼鏡のWarby ParkerやEverlaneも調べてみたのですが、ここまでで力が尽きてしまいました…。また機会があったらご紹介したいと思います。

【まとめ】D2Cブランドの哲学はいつなんどきでも揺るがない

今回、BellroyやGlossierやallbirdsを調べてみた気づいたこと
・メッセージ配信は主にInstagram
・CEOやファウンダーからの人間味が溢れたメッセージ
・人柄やブランドの哲学が伝わる情報発信
・キャンペーンに無理矢理感がない
・SNS等でのコミュニティの繋がり・団結を促す
・顧客でなく一緒のコミュニティに属する仲間・家族

以下はコロナには関係ないですが、
・D2CブランドのECサイトの構成・デザインはパターン化されている
・文字情報が少ない。ニュースやブログなどがサイト上に見つからない場合も多く、コンテンツマーケティングよりもSNSマーケティングが主流

今回の調査は、人々に愛されるブランド作り、情報発信の方法に関しても勉強になりましたが、この状況下において人間が求めているもの、大切なものとは何かを改めて考えさせられました。

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